家庭でできる節電方法は、エアコン・冷蔵庫・照明・洗濯・テレビ・待機電力の6分野に分けて考えると整理しやすくなります。なかでも効果が大きいのは乾燥機の使い方、LED照明、エアコンの設定温度の3つで、資源エネルギー庁の試算をもとにすると、主な方法をまとめて実践した場合の節約額は年間2万円前後が目安です。
この記事では、節電方法を一覧表にまとめ、家電別の具体的なやり方と、逆効果になりやすい方法まで解説します。となりのインフラに投稿された241件の電気代データから、世帯タイプ別の優先順位も紹介します。
節電方法の一覧と年間の節約額
まずは代表的な節電方法と、それぞれの年間節約額の目安を一覧で確認しましょう。金額は資源エネルギー庁の省エネ試算をもとにした値で、使う家電の性能や使用時間、契約している電気料金の単価によって変わるため、あくまで「どの方法が効きやすいか」を比べるための目安として見てください。表は節約額の大きい順に並べています。
| 家電 | 節電方法 | 年間節約額の目安 |
|---|---|---|
| 洗濯乾燥機 | 自然乾燥と併用する | 約12,230円 |
| 照明 | 白熱電球をLEDに替える | 約2,790円 |
| 冷蔵庫 | 壁から適切な間隔をあける | 約1,400円 |
| 冷蔵庫 | ものを詰め込みすぎない | 約1,360円 |
| エアコン | フィルターを月2回掃除する | 約990円 |
| エアコン | 冷房を27℃から28℃にする | 約940円 |
| テレビ | 画面の明るさを調整する | 約840円 |
| テレビ | 見ないときは消す | 約520円 |
| 洗濯機 | まとめ洗いをする | 約180円 |
| 照明 | 点灯時間を1日1時間減らす | 約85円 |
年間節約額が大きい方法
一覧を見ると、乾燥機を自然乾燥と併用する方法が飛び抜けて大きいことが分かり、乾燥機能はヒーターで熱を作るので消費電力が大きく、毎日使っている家庭ほど削れる金額も増えます。次いで効果が大きいのがLED照明への交換で、一度替えれば手間なく節約が続くのが強みです。上位3つを押さえるだけでも、一覧全体の効果の大半を占めます。
- 乾燥機能を使う回数を減らす(年間約12,230円)
- 残っている白熱電球をLEDに替える(年間約2,790円)
- 冷蔵庫の置き方と中身を見直す(合計で年間約2,760円)
手間をかけずに続く方法
節電は続かなければ意味がないため、設定温度の変更、冷蔵庫の設置位置の調整、照明のLED化は、一度やればあとは何もしなくても効果が続く方法から始めるのが得策です。こまめに消すタイプの方法は1回あたりの効果が小さく、忘れやすいのが難点です。まずは「一度で済む方法」から手をつけ、慣れてきたら日々の習慣を足すと無理なく続けられます。
節電とあわせて、固定費全体でどれくらい下げられるか試算する
固定費削減シミュレーターを使う →節電方法を選ぶ前に確認したい電気の使い道
効果の高い節電方法は、家庭の人数や住まいによって少しずつ違い、電気をたくさん使っている家電から手をつけるのが近道なので、最初に自宅の電気の使い道を把握しておきましょう。何に電気を使っているかが分かると、節電方法の優先順位を自然に決められます。闇雲にすべての方法を試すより、効率よく電気代を下げられるはずです。
エアコンと冷蔵庫が大きな割合
資源エネルギー庁の資料では、夏の日中に家庭で使われる電気のうち、エアコンが半分以上を占めるとされています。冷蔵庫は季節を問わず24時間休まず動き続けるため、年間で見ると家庭の消費電力のなかで大きな割合になります。照明やテレビは1台あたりの消費電力は小さいものの、使う時間が長いため積み重なると無視できない量になります。
節電は「消費電力が大きい家電」と「長時間動いている家電」から手をつけるのが基本です。小さな家電のスイッチをこまめに切るより、エアコンと冷蔵庫の使い方を見直す方が金額に表れやすくなります。
検針票と使用量の見える化
毎月の検針票や電力会社のWebサービスで、使用量(kWh)の推移を確認してみましょう。スマートメーターが設置されていれば、30分ごとの使用量をグラフで見られるサービスもあるので、前年同月と比べて増えている月があれば、その季節に使う家電に節電の余地があると判断できます。節電を始めた後の効果確認にも使えます。
エアコンの節電方法
エアコンは家庭の中でも消費電力が大きい家電なので、使い方を少し変えるだけで電気代に差が出ます。ポイントは設定温度、フィルターなどの手入れ、季節に合わせた補助アイテムの3つで、我慢して使わないのではなく、効率よく動かすことを意識しましょう。小さな工夫でも、使用時間が長くなる夏と冬には年間で差が広がります。
設定温度と使用時間の調整
冷房の設定温度を27℃から28℃に上げると年間約940円、暖房を21℃から20℃に下げると年間約1,650円の節約が目安です。室温の目安は冷房時28℃、暖房時20℃とされていますが、体調を崩しては元も子もありません。扇風機やサーキュレーターで空気を循環させ、体感温度を調整しながら無理のない範囲で設定しましょう。
フィルター掃除と室外機の環境
フィルターにほこりが詰まると空気を取り込みにくくなり、余計な電力を使うため、2週間に1回程度の掃除をするだけで、年間約990円の節約が目安です。室外機の吹き出し口の前に物を置くと熱がこもり、効率が落ちる点にも注意が必要です。夏は室外機に直射日光が長時間当たらないよう、日よけで遮るのも効果があります。
- フィルターは2週間に1回を目安に掃除機でほこりを取る
- 室外機の前後には物を置かない
- 夏はすだれや遮光カーテンで窓からの日差しを防ぐ
- 冬は厚手のカーテンで窓からの冷気を防ぐ
夏と冬で変わる節電のコツ
夏は部屋に熱をためないことが大切で、日中の日差しを遮るだけでもエアコンの負担が軽くなります。冬は暖かい空気が天井付近にたまりやすいため、サーキュレーターを上向きに回して空気を混ぜると足元まで暖まります。季節によって効く方法が違うので、衣替えのタイミングで見直す習慣をつけると、忘れずに続けやすくなります。
冷蔵庫・照明の節電方法
冷蔵庫は一年中電源を入れたままの家電で、照明は朝から夜まで毎日長時間使う家電です。どちらも1時間あたりの消費電力は大きくありませんが、使う時間が長いぶん、年間で比べると無視できない差になります。ここでは手間が少なく、特別な道具がなくても今日から取り組めて、しかも効果が長く続く方法を中心に紹介します。
冷蔵庫の置き方と中身の整理
冷蔵庫は壁との間に適切な間隔をあけると放熱しやすくなり、年間約1,400円の節約が目安です。冷蔵室にものを詰め込みすぎると冷気が回らなくなるため、中身を半分程度に減らすと年間約1,360円の節約になり、反対に冷凍室は、凍ったもの同士が冷やし合うのでぎっしり詰めた方が効率がよいとされています。扉の開け閉めを減らすことも大切です。
LED照明への交換
白熱電球をLED電球に替えると、年間約2,790円の節約が目安で、LEDは消費電力が小さく寿命も長いため、電球代の買い替え頻度も減らせます。すでにLEDに替えている家庭でも、使っていない部屋の照明を消す、センサー付き照明を玄関や廊下に使うといった工夫で、もう少し使用量を減らせます。交換は使用時間の長いリビングから始めるのが効率的です。
実際にみんなが使っている電気・ネット・スマホの構成を見てみる
投稿一覧を見る →洗濯・テレビ・待機電力の節電方法
洗濯乾燥機やテレビ、コンセントにつないだままの家電も、節電方法の対象として見落とせない存在といえます。とくに乾燥機能は一覧の中で最も節約額が大きく、使い方しだいで年間1万円以上の差がつく可能性があります。毎日の家事の流れを大きく変えず、家族の負担や手間を増やさない工夫を中心に取り入れていきましょう。
乾燥機能を減らす工夫
洗濯乾燥機の乾燥機能は、自然乾燥と併用するだけで年間約12,230円の節約が目安です。天気のよい日は外干し、雨の日は浴室乾燥ではなく除湿機やサーキュレーターで部屋干しするなど、使い分けを意識すると負担が減ります。洗濯物は容量の8割程度でまとめ洗いすると、洗濯の回数が減って年間約180円の節約になります。
テレビと待機電力の対策
テレビは画面の明るさを抑えるだけで年間約840円、見ていないときに消すと年間約520円の節約が目安です。待機電力は家庭の消費電力量の5%前後という調査があり、長く使わない家電はスイッチ付き電源タップで元から切ると効果的です。ただし録画機やWi-Fiルーターなど、常に電源が必要な機器は切らないように注意しましょう。
- テレビは省エネモードや明るさ自動調整を使う
- 使わない家電はスイッチ付き電源タップでまとめて切る
- 録画機・ルーター・冷蔵庫は電源を切らない
投稿データで見る世帯別の節電方法
となりのインフラに投稿された241件の構成データから、電気代の月額平均を世帯タイプ別に集計しました。電気代の水準が違えば、効果の大きい節電方法も変わり、世帯人数が多いほど洗濯や冷蔵庫の比重が増えます。自分の家庭に近いタイプを見て、どこから手をつけるかの参考にしてください(金額は電気代として投稿された月額を世帯タイプごとに単純平均した値です)。
| 世帯タイプ | 投稿数 | 電気代の月額平均 |
|---|---|---|
| 単身 | 78件 | 5,544円 |
| 2人暮らし | 80件 | 8,719円 |
| ファミリー | 83件 | 12,566円 |
| 全体 | 241件 | 9,016円 |
単身・1Kの家庭の優先順位
単身世帯の電気代は月平均5,544円で、ファミリーの半分以下です。エアコンの設定温度の見直しとLED化の2つだけでも年間約3,730円となり、月の電気代の約0.7か月分に相当します。投稿の中で最も安かったのは福岡県の単身・1Rの月3,600円で、出社中心の生活に合わせて電力会社まで見直していました。
2人暮らし・ファミリーの優先順位
ファミリー世帯の電気代は月平均12,566円で、洗濯の回数や冷蔵庫の大きさが効いてくるため、乾燥機能の使い方を見直すと効果が大きく、家族で照明やテレビの消し忘れを減らす習慣も積み重なります。戸建てのファミリー投稿では、オール電化と太陽光を組み合わせ、使う時間帯をずらして負担をならしている例が多く見られました。夜間の単価が安いプランなら、洗濯や食洗機を夜に回すだけでも同じような効果が出ます。
投稿データでは、在宅ワーク中心の世帯(月平均8,908円)と出社中心の世帯(月平均9,444円)で電気代に大きな差はありませんでした。在宅時間の長さよりも、世帯人数や住まいの広さの方が電気代を左右しているといえます。
月3,600円の単身世帯が選んでいる電気・ネット・スマホの構成を見る
この構成をまねする →逆効果になりやすい節電方法
節電のつもりで続けていることが、かえって電気代を増やしているケースもあるので、よかれと思って取り入れた方法が逆効果になっていないか、代表的な例をあらかじめ確認しておきましょう。無理な我慢で体調を崩すのも避けたいところです。とくに夏場の冷房の我慢は熱中症につながるおそれがあるため、十分注意しましょう。
エアコンのこまめなオンオフ
エアコンは運転を始めた直後に最も多くの電力を使います。そのため、30分程度の短い外出で電源を切ると、戻ってから室温を下げ直す(上げ直す)分だけ電力がかかり、つけっぱなしより高くつく場合があります。長時間家を空けるときは切り、短時間ならつけたままにするなど、外出する時間の長さで使い分けるのがおすすめです。
冷蔵庫の電源や温度の扱い
冷蔵庫の電源をこまめに切るのは、食品が傷むうえに冷やし直しで電力を使うため避けましょう。一方で、温度設定を必要以上に「強」にしているなら、季節に合わせて「中」に戻すと年間約60kWhの削減が見込めるという試算があります。熱いものは十分に冷ましてから入れることも、冷蔵庫の負担を減らす大切なポイントです。
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節電方法は家電ごとに数多くありますが、効果が大きいのは乾燥機能の見直し、LED照明、エアコンの設定温度とフィルター掃除です。まずは一度やれば効果が続く方法から始め、こまめな習慣は無理のない範囲で足していきましょう。家電の使い方と合わせて電気の契約やプランも見直すと、電気代全体をさらに下げやすくなります。
記事内の金額は執筆時点の公開情報をもとにした目安のため、最新の料金やプランは各電力会社の公式サイトで確認してください。