格安SIMは会社もプランも多く、公式サイトの「月額〇〇円〜」だけを見比べても、自分に合う1社は選びにくいものです。この記事では格安SIM12社をデータ容量帯別の月額で横並びにし、回線・かけ放題・初期費用など料金以外の比較項目も整理しました。あわせて、となりのインフラに投稿されたスマホ代241件から、公式料金ではなく実際に支払われている金額の傾向を紹介します。
格安SIM比較の結論と早見表
格安SIMを比較するときに最初に決めるべきなのは、会社名ではなく「毎月何GB使うか」です。同じ会社でも容量帯によって順位は入れ替わり、3GB帯で最安の会社が20GB帯でも最安とは限りません。まず自分の容量帯を決め、その帯の中で回線やかけ放題の条件を比べると、候補が2〜3社まで絞れます。この記事では結論の早見表を先に示し、そのあとで容量帯別の料金表と実際の支払額を順に見ていきます。
容量帯別の最安候補
執筆時点(2026年9月)の公式料金を容量帯ごとに整理すると、下の表のようになります。料金は音声通話SIMの税込月額で、割引適用前の基本料金です。各社のプランは改定されることがあるため、申し込み前に公式サイトで最新の料金を確認してください。品質重視の候補は、大手回線をそのまま使えるプランを中心に選んでいます。
| 容量帯 | 最安クラスの候補 | 月額の目安 | 品質重視の候補 |
|---|---|---|---|
| 3GB前後 | HISモバイル・NUROモバイル | 770〜792円 | LINEMO・povo2.0(990円) |
| 10GB前後 | IIJmio・日本通信SIM | 1,390〜1,500円前後 | irumo・楽天モバイル |
| 20〜30GB | イオンモバイル・IIJmio・mineo | 1,958〜2,178円 | ahamo・LINEMO(2,970円) |
| 無制限 | 楽天モバイル | 3,278円 | 楽天モバイル(実質一択) |
比較で見るべき5つの軸
料金表だけで決めると、昼休みの速度低下やかけ放題の追加料金で「思ったより高い、遅い」となりがちです。競合の比較記事で共通して使われている評価軸を整理すると、次の5つに集約されます。この記事もこの5軸に沿って解説し、最後に投稿データで実際の支払額を確かめます。どれか1つだけで決めず、5つを順番に確認する流れが失敗を防ぎます。
- 容量帯別の月額(3GB・10GB・20〜30GB・無制限)
- 回線の種類と混雑時間帯の速度
- かけ放題が込みか別売りか
- 初期費用の有無とeSIM対応
- 光回線や家族とのセット割
格安SIM比較の前提となる3つの区分
格安SIMとひとまとめに呼ばれるサービスは、運営形態によって3つに分かれます。料金の安さと通信品質のバランスはこの区分でほぼ決まるため、会社ごとの細かい比較に入る前に、どの区分を選ぶかを決めておくと迷いが減ります。同じ回線を使っていても、区分が違えば混雑時の速度や店舗サポートの有無が変わります。以下で3区分の特徴を順に見ていきます。
大手のオンライン専用プラン
ahamo(ドコモ)、povo2.0(au)、LINEMO(ソフトバンク)は、大手キャリアが自社回線をそのまま使ってオンライン限定で提供するプランです。回線品質は大手と同じで、昼休みや夕方の混雑時間帯でも速度が落ちにくいのが特徴です。店舗サポートがなく、申し込みから設定まで自分で行う必要があります。
サブブランド
UQモバイル(au)とワイモバイル(ソフトバンク)、irumo(ドコモ)は大手が展開する低価格ブランドで、店舗で相談できる点がオンライン専用プランとの大きな違いです。基本料金はやや高めですが、自宅の光回線やでんきとのセット割、家族割を組み合わせると1,000円台まで下がる設計になっています。割引条件を満たせる人ほど有利な区分です。
MVNO
mineo、IIJmio、日本通信SIM、NUROモバイル、HISモバイル、イオンモバイルなどは、大手から回線を借りてサービスを提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)です。基本料金は3区分の中で最も安く、3GBで770円台、20GBで2,000円前後のプランがそろいます。一方で、借りている帯域に限りがあるため、平日の昼休みなど利用が集中する時間帯は速度が落ちやすい傾向があります。
安さを最優先するならMVNO、混雑時間帯の速度を落としたくないならオンライン専用プラン、店舗で相談したいならサブブランドという整理が、比較の出発点になります。
【容量帯別】格安SIM12社の月額比較
ここからは、主要12社の公式料金を容量帯ごとに並べます。金額は執筆時点の音声SIMの税込基本料金で、セット割や期間限定の割引は含めていません。同じ「20GB帯」でも25GBや35GBなど容量が微妙に違うため、1GBあたりの単価も意識しながら見てください。料金は競合の比較記事と各社の公開情報をもとに整理しています。
3GB前後の小容量
自宅や職場にWi-Fiがあり、外ではSNSや地図を見る程度という人向けの容量帯です。この帯はMVNOの安さが際立ち、HISモバイルが770円、NUROモバイルが792円、BB.exciteモバイルは690円で使えます。大手系ではLINEMOとpovo2.0が990円で、100〜300円の差で大手回線の品質が手に入る計算です。
| サービス | 区分 | 月額(容量) | 回線 |
|---|---|---|---|
| HISモバイル | MVNO | 770円(3GB) | ドコモ |
| NUROモバイル | MVNO | 792円(3GB) | ドコモ・au・SB |
| IIJmio | MVNO | 950円(5GB) | ドコモ・au |
| LINEMO | オンライン専用 | 990円(3GBまで) | ソフトバンク |
| povo2.0 | オンライン専用 | 990円(3GB/30日) | au |
| 楽天モバイル | 大手 | 1,078円(3GBまで) | 楽天・au |
| イオンモバイル | MVNO | 1,078円(3GB) | ドコモ・au |
| mineo | MVNO | 1,298円(3GB) | ドコモ・au・SB |
10GB前後の中容量
通勤中に動画や音楽を少し使う人が収まりやすい容量帯です。日本通信SIMの合理的みんなのプランは20GBで1,390円と、10GB帯の他社より容量が多いのに安く、この帯の基準になる存在です。irumoは9GBで公式料金は2,000円台ですが、ドコモ光とのセット割やdカード払いの割引を重ねると1,000円台まで下がります。楽天モバイルは3GBを超えると20GBまで2,178円の段階制で、10GB前後の人はやや割高になります。
20〜30GBの大容量
テザリングや外出先での動画視聴が多い人向けの容量帯で、各社の主力プランが集中しています。MVNOではイオンモバイルの20GBが1,958円、IIJmioの25GBが2,000円、mineoの30GBが2,178円です。大手系はahamoとLINEMOが30GBで2,970円、povo2.0が30GBで2,780円と、MVNOとの差は800〜1,000円程度です。ahamoとLINEMOは5分かけ放題が込みなので、通話も使う人なら実質的な差はさらに縮まります。
- MVNOの20〜30GBは1,958〜2,178円が相場
- 大手系の30GBは2,780〜2,970円で5分かけ放題込みが多い
- UQモバイルの35GBは3,828円だがセット割で大きく下がる
データ無制限
容量を気にせず使いたい人の選択肢は、執筆時点では楽天モバイルの3,278円がほぼ唯一の無制限プランです。mineoの「マイそく」のように速度を制限する代わりに使い放題にするプランもありますが、動画を高画質で見る用途には向きません。無制限を検討する前に、直近3カ月の実際の使用量を確認し、本当に30GBを超えているかを見るのが先です。
今のスマホ代を格安SIMに変えたらいくら下がるか試算してみる
固定費削減シミュレーターを使う →料金以外で差がつく格安SIM比較の4項目
月額が同じくらいの候補が2〜3社残ったら、次は使い勝手に直結する項目で比べます。回線の混み具合、通話料、初期費用、割引の4つは、契約後に「こんなはずでは」となりやすい部分です。ここを事前に押さえておくと、乗り換え後の不満をかなり減らせます。特に通話とセット割は、月額の差を簡単に逆転させる大きさがあります。
回線と昼休みの速度
格安SIMの速度で見るべきなのは、最大速度ではなく平日12時台と18時台の実測です。速度計測サイトの平均値では、大手系のオンライン専用プランやサブブランドが下り100Mbps前後で安定するのに対し、MVNOは昼休みに数Mbps台まで落ちる会社もあります。SNSやメール中心なら数Mbpsでも困りませんが、昼に動画を見る習慣がある人は大手系を選ぶほうが安心です。
かけ放題の込み・別売り
通話をよく使う人は、かけ放題が基本料金に含まれているかで実質月額が変わります。ahamoとLINEMOのベストプランVは5分かけ放題込み、UQモバイルのコミコミプランバリューは10分かけ放題込みです。MVNOの多くは通話30秒22円で、5分かけ放題は月500〜600円、無制限かけ放題は月1,000〜1,500円の追加になります。月に通話が合計30分を超えるなら、かけ放題込みのプランを選ぶほうが安く収まりやすいです。
初期費用とeSIM対応
契約時の事務手数料は、大手系のオンライン専用プランは無料、MVNOは3,300円程度かかる会社が多いです。差額は3,300円なので、月額の差が300円以上あれば1年で回収できる計算になります。eSIMに対応していれば、SIMカードの配送を待たずに申し込み当日に開通できるため、乗り換えの空白期間をなくしたい人はeSIM対応も確認しておきましょう。
セット割と家族割
サブブランドの公式料金が高く見えるのは、セット割の適用を前提にした価格設計だからです。UQモバイルは自宅の光回線やauでんきとのセット割で月1,100円引き、ワイモバイルは光回線のセット割と家族割で月1,000円以上下がります。自宅の光回線が対象なら、サブブランドの実質月額はMVNOと同水準になるため、光回線の契約先とあわせて比較するのが正解です。
公式料金が最安の会社が、自分にとって最安とは限りません。かけ放題・初期費用・セット割を足し引きした「1年間の総額」で比べると順位が変わることがよくあります。
投稿241件で見る格安SIMの実際の支払額
ここからは、となりのインフラに投稿されたスマホ料金241件を集計し、公式の料金表とは別の角度から格安SIMを比べます。投稿の金額はオプションや端末代を含む申告額のため、公式料金より高めに出る傾向があります。そのぶん「実際に毎月いくら払っているか」に近い数字として参考にしてください。集計はサービス別、世帯タイプ別、最安の実例の3つの切り口で行いました。
9社の平均月額と分布
投稿241件のスマホ代の平均は月2,128円、中央値は2,100円でした。投稿が20件以上ある9社で比べると、平均が最も低いのは日本通信SIMの2,006円で、最も高い楽天モバイルの2,264円との差は約260円にとどまります。公式料金では1,000円以上の差がある会社同士でも、実際の支払額はオプションや使い方でならされ、2,000円前後に集まる結果でした。
| サービス | 投稿件数 | 平均月額 | 区分 |
|---|---|---|---|
| 日本通信SIM | 22件 | 2,006円 | MVNO |
| irumo | 34件 | 2,009円 | サブブランド |
| povo2.0 | 35件 | 2,039円 | オンライン専用 |
| LINEMO | 23件 | 2,043円 | オンライン専用 |
| UQモバイル | 24件 | 2,050円 | サブブランド |
| ワイモバイル | 20件 | 2,078円 | サブブランド |
| mineo | 25件 | 2,187円 | MVNO |
| ahamo | 25件 | 2,207円 | オンライン専用 |
| 楽天モバイル | 32件 | 2,264円 | 大手 |
1回線分として申告された238件の分布を見ると、1,200円以下は27件で全体の1割強、1,201〜2,300円が115件、2,301〜3,300円が96件でした。公式の最安料金である3GB帯に収まっている人は少数派で、多くの人は20〜30GB帯のプランにかけ放題などを足した金額を払っています。
世帯タイプ別の平均額
世帯タイプ別に見ると、単身78件の平均は1,983円、2人暮らし80件は2,154円、ファミリー83件は2,237円と、世帯人数が増えるほど1回線あたりの金額もわずかに上がります。家族が多いほど家族割の恩恵を受けやすいはずですが、投稿データでは大容量プランを選ぶ人の割合も増えるため、割引分が相殺されているようです。世帯人数だけでプランを決めず、1人ずつの使用量を確認するほうが節約につながります。
- 単身は平均1,983円で、povo2.0と日本通信SIMの利用者が多い
- 2人暮らしは平均2,154円で、2回線をまとめた申告も見られる
- ファミリーは平均2,237円で、irumoやワイモバイルの家族割利用が目立つ
最安の実例
1回線で最も安かったのは、和歌山県の30代単身の方がpovo2.0のトッピング都度課金で申告した月980円です。次いで福岡県の20代単身の方が同じくpovo2.0で990円、沖縄県の30代単身の方がahamoの20GBプランで990円でした。povo2.0は基本料金0円で必要な分だけデータを買う仕組みのため、使う月と使わない月の差が大きい人ほど平均額を下げやすい傾向があります。
月980円でスマホを維持している構成の全体を見てみる
この構成を真似する →格安SIM比較で失敗しないための注意点
比較表で候補を絞ったあとに気をつけたいのは、表に載っている数字と実際の請求額のずれです。公式サイトの最安表示は条件付きのことが多く、キャンペーンの還元も適用条件を外すと受け取れません。契約前に次の2点を確認しておくと、乗り換え後のがっかりを防げます。どちらも投稿データの傾向と照らし合わせると、注意すべき理由がはっきりします。
公式の最安表示と実額の差
「月額990円〜」のような表示は、最小容量かつ割引適用後の金額であることがほとんどです。投稿データで1,200円以下に収まっている人が1割強しかいなかったように、実際にはかけ放題やデータ追加で2,000円前後になる人が多数派です。比較するときは最安表示ではなく、自分の容量帯の基本料金にかけ放題の追加分を足した金額で並べてください。
キャンペーンの適用条件
乗り換え時のポイント還元や端末割引は、番号そのままの乗り換え(MNP)限定、特定オプションへの同時加入、開通から一定期間の継続利用など、条件が細かく決まっています。還元額に目を奪われて容量帯の合わないプランを選ぶと、還元が終わった2年目以降に月額の差が効いてきます。キャンペーンは「同じ容量帯で迷ったときの決め手」として使うのがおすすめです。
格安SIMの比較で最後に効くのは、会社名でもキャンペーンでもなく「自分が毎月使う容量と通話時間を正確に把握しているか」です。まず直近3カ月の使用量を確認してから表に戻ると、候補が自然に絞れます。
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投稿キャンペーンを見る →格安SIM比較に関するよくある質問
格安SIMを比較している人からよく寄せられる疑問を3つ取り上げます。どれも「安さと品質のどちらを取るか」に関わる内容で、この記事で紹介した容量帯別の比較と投稿データをもとに答えています。個別の会社の評判については、それぞれの解説記事もあわせて参考にしてください。料金や条件は執筆時点のものなので、最終確認は公式サイトで行ってください。
速度が遅いと言われるのはどの会社ですか
特定の会社が常に遅いわけではなく、MVNO全般に平日の昼休みと夕方に速度が落ちる傾向があります。大手から借りている帯域に限りがあるためで、同じMVNOでも回線の種類や時期によって変わります。混雑時間帯に動画を見る習慣がある人は、大手系のオンライン専用プランかサブブランドを選ぶと、速度で後悔する可能性を減らせます。
結局どの容量を選べばいいですか
スマホの設定画面で直近3カ月のデータ使用量を確認し、最も多い月に少し余裕を持たせた容量が目安です。投稿データでは20〜30GB帯の利用者が最も多く、2,000円前後に収まっていました。Wi-Fi環境が整っていて外での使用が月3GB未満なら、小容量プランで1,000円以下に抑えられます。迷ったら1段階上の容量にしておき、余りが続くようなら翌月以降に下げるのが安全です。
大手キャリアから乗り換えると何が変わりますか
変わるのは主に月額料金、店舗サポートの有無、キャリアメールの扱いの3点です。月額は大手の主力プランから格安SIMの20〜30GB帯に移ると、投稿データの平均で見ても月2,000円台に収まる人が大半です。キャリアメールは有料の持ち運びサービスを使えば継続できますが、この機会にフリーメールへ移行する人も多いです。
同じ世帯タイプの人が選んでいる格安SIMを見てみる
投稿一覧を見る →まとめ
格安SIMの比較は、会社名から入るのではなく、自分の容量帯を決めてから同じ帯の中で回線・かけ放題・初期費用・セット割を見比べるのが近道です。公式料金では3GB帯で770円台から、20〜30GB帯で2,000円前後が相場になっています。となりのインフラの投稿241件では実際の支払額の平均が月2,128円で、会社による差は思ったより小さい結果でした。料金やプランは変わることがあるため、申し込み前に各社の公式サイトで最新の条件を確認してください。